○宝塚市子ども条例

平成19年3月28日

条例第10号

注 平成25年7月9日条例第34号から条文注記入る。

目次

前文

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 協働の取組(第4条―第8条)

第3章 基本となる施策(第9条―第15条)

第4章 推進体制(第16条・第17条)

第5章 雑則(第18条・第19条)

附則

子どもは、一人ひとりがかけがえのない存在です。性別、国籍、障がいなどにかかわらず、子どもは、生きる、守られる、育つ、学ぶ、そして参加する権利を有し、個性や他者との違いが認められ、あらゆる形の差別や暴力を受けないなど、一人の人間として尊重され、いきいきと成長していくことが大切にされなければなりません。また、子どもが、他の人の人権や社会のルールを守ることも大切です。

しかしながら、少子化、核家族化、地域連帯の希薄化等が進む中、いじめ、児童虐待及び子どもをめぐる犯罪の多発等、子どもを取りまく環境は大きく変化しています。

このような状況の下、私たちは、日本国憲法が保障する基本的人権及び児童の権利に関する条約を尊重し、豊かな山なみ等恵まれた自然があり、歴史及び文化の息づく宝塚のまちで、社会の一員である子どもが夢と希望を抱き、命を慈しみ、人を思いやる心を持ち、健やかに成長するとともに、子どもを育むことが楽しくなるまちの実現を目指し、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、子どもの育成の基本理念を定め、家庭、学校等、地域住民、事業主及び市の役割を明確にするとともに、施策の基本となる事項を定めることにより、子どもが健やかに育つ社会の実現を目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 子ども 18歳未満の者をいう。

(2) 学校等 学校教育施設及び児童福祉施設をいう。

(基本理念)

第3条 子どもの育成は、子どもの自主性を尊重しながら子どもを導き、子ども自らが生きる力を育めること等子どもの最善の利益を考慮し、行われなければならない。

2 子どもの育成は、家庭、学校等、地域住民、事業主及び市がそれぞれの役割に応じて取り組むとともに、相互に連携し、及び協働して行われなければならない。

第2章 協働の取組

(家庭の役割)

第4条 父母その他の保護者は、子育てに対して第一義的責任を有しており、子どもが人格を形成する上で最も重要な役割を担っていることを理解し、家族がお互いに人格を認め合い、子どもが健やかに育つよう努めなければならない。

(学校等の役割)

第5条 学校等は、教育には次代の担い手である子どもが個性を大切にし、主体的に生きることができるように育成すること等の重要な使命があることを認識し、家庭及び地域住民と連携を図り、子どもがいきいきと育ち、かつ、学ぶことができるよう努めなければならない。

(地域住民の役割)

第6条 地域住民は、地域が子どもの社会性及び豊かな人間性を育む場であることを認識し、地域社会における子どもの健全な育成、子育て家庭への支援等に努めなければならない。

(事業主の役割)

第7条 事業主は、その事業所で働く保護者がその子どもとの関わりを深めることができるよう、雇用環境の整備に努めなければならない。

2 事業主は、子どもの社会性を育むため、地域住民及び学校等が行う子どもの育成に関する活動に協力するよう努めなければならない。

(市の役割)

第8条 市は、子どもの育成に関する施策を推進するとともに、家庭、学校等、地域住民及び事業主が相互に連携及び協力が図れるよう調整を行うものとする。

(令3条例23・一部改正)

第3章 基本となる施策

(子ども及びその家庭への支援)

第9条 市は、地域住民及び関係機関等と連携を図り、子ども及びその家庭への支援を総合的に、かつ、きめ細やかに推進するものとする。

2 市は、母子の健康づくりの支援、小児医療の充実、思春期保健対策等の施策を推進するものとする。

3 市は、子どもに対する虐待の防止に関する支援、障碍のある子どもに関する支援、ひとり親家庭に関する支援その他の要保護児童に関する施策を推進するものとする。

(令2条例6・一部改正)

(子育てと仕事の両立支援)

第10条 市は、男女共同参画の推進を図るとともに、事業主への啓発、保育施設の整備等の子育てと仕事の両立支援を推進するものとする。

2 市は、保育の需要を的確に把握し、待機児童の解消及び多様な保育サービスの提供を図るものとする。

(教育環境の整備)

第11条 市は、子どもの人格の完成を目指し、心身ともに健康な子どもの育成を行うという教育の普遍的な使命を踏まえ、学校教育の充実を図るものとする。

2 市は、人間形成の基礎が培われる乳幼児期からきめ細やかな教育を推進するため、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校等が相互に連携を図れるよう調整するものとする。

3 市は、いじめ、不登校、非行等の防止のため、関係機関等と連携を図り、必要な対策を講ずるものとする。

(令3条例23・一部改正)

(安全、安心の子育て環境の整備)

第12条 市は、安全な道路交通環境の整備、公共施設のバリアフリー化等の子育てをしやすい生活環境の整備に努めるものとする。

2 市は、地域住民及び関係機関等と連携して、子どもに対する犯罪の防止に努め、子どもが安全で安心して育つ環境の整備を図るものとする。

(令3条例23・一部改正)

(家庭及び地域の子育て力及び教育力の向上)

第13条 市は、子どもを地域社会全体で育てる観点から、家庭、学校等及び地域住民との連携の下、家庭及び地域の子育て力及び教育力の向上に努めるものとする。

2 市は、子どもの発達過程に応じて、家庭教育に関する学習の機会及び情報を提供するものとする。

(子どもの社会参加の促進)

第14条 市は、子どもが社会の一員であることを認識し、市政等についての情報及び意見を表明する機会を提供するとともに、子どもの意見を市政等に反映するものとする。

2 市は、子どもが遊び、学習等を通して他者との関係及び相互理解を深めるための生活体験、社会体験及び自然体験の機会を提供するものとする。

3 市は、子どもの自発的な参加を支援するため、子どもが自由に安心して集うことができる居場所の整備を図るものとする。

(支援拠点の整備)

第15条 市は、第9条各項に規定する施策を推進し、及び第11条第3項に規定する対策を講ずるに当たり、子ども及び妊産婦の福祉に関し、実情の把握、情報の提供、相談、調査、指導、関係機関等との連絡調整その他の必要な支援を行うための拠点を整備するものとする。

(令3条例23・追加)

第4章 推進体制

(計画の推進)

第16条 市長は、子どもの育成に関する施策を総合的に、かつ、計画的に推進するため、当該施策に関する行動計画(以下「行動計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、行動計画を策定し、又は変更しようとする場合は、宝塚市子ども審議会条例(平成25年条例第34号)に規定する宝塚市子ども審議会(以下「子ども審議会」という。)の意見を聴かなければならない。

3 市長は、行動計画を策定するに当たっては、あらかじめ市民の意見を反映することができるよう適切な措置を講ずるものとする。

4 市長は、行動計画を策定したときは、遅滞なくこれを公表するものとする。

(平25条例34・一部改正、令3条例23・旧第15条繰下)

(評価)

第17条 市長は、行動計画に基づいて行った施策について評価をするものとする。

2 市長は、施策を評価する場合は、子ども審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、第1項の評価について遅滞なくこれを公表するものとする。

(令3条例23・旧第16条繰下)

第5章 雑則

(令3条例23・追加)

(情報の活用)

第18条 市長及び宝塚市教育委員会は、第15条に規定する拠点において、子ども及び妊産婦に対する支援を適切に実施するため必要があると認めるときは、当該支援の実施に必要な限度において、保有する子ども及び妊産婦の属する世帯の構成その他の情報を、その保有に当たって特定された利用目的以外の目的のために自ら利用し、又は相互に提供することができる。

(令3条例23・追加)

(委任)

第19条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(令3条例23・追加)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(執行機関の附属機関設置に関する条例の一部改正)

2 執行機関の附属機関設置に関する条例の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成25年条例第34号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(令和2年条例第6号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和3年条例第23号)

(施行期日)

1 この条例は、令和4年4月1日から施行する。

(宝塚市子ども審議会条例の一部改正)

2 宝塚市子ども審議会条例(平成25年条例第34号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

宝塚市子ども条例

平成19年3月28日 条例第10号

(令和4年4月1日施行)

体系情報
第9編 生/第1章 社会福祉/第2節 児童・母子福祉等
沿革情報
平成19年3月28日 条例第10号
平成25年7月9日 条例第34号
令和2年3月31日 条例第6号
令和3年7月30日 条例第23号