○宝塚市準用河川に係る河川管理施設等の構造の技術的基準を定める条例施行規則

平成25年3月29日

規則第20号

(堤防の側帯)

第2条 河川管理施設構造条例第10条に規定する側帯は、次の各号に掲げる種類に応じ、当該各号に定めるところにより設けるものとする。

(1) 第1種側帯 旧川の締切箇所、漏水箇所その他堤防の安定を図るため必要な箇所に設けるものとし、その幅は、3メートル以上とすること。

(2) 第2種側帯 非常用の土砂等を備蓄するため特に必要な箇所に設けるものとし、その幅は、5メートル以上で、かつ、堤防敷(側帯を除く。)の幅の2分の1以下(20メートル以上となる場合は、20メートル)とし、その長さは、おおむね長さ10メートルの堤防の体積(100立方メートル未満となる場合は、100立方メートル)の土砂等を備蓄するために必要な長さとすること。

(3) 第3種側帯 環境を保全するため特に必要な箇所に設けるものとし、その幅は、5メートル以上で、かつ、堤防敷(側帯を除く。)の幅の2分の1以下(20メートル以上となる場合は、20メートル)とすること。

(堤防に沿って設置する樹林帯の構造)

第3条 河川管理施設構造条例第13条の堤防に沿って設置する樹林帯の構造は、堤内の土地にある樹林帯にあっては、成木に達したときの胸高直径が30センチメートル以上の樹木が10平方メートル当たり1本以上あるものその他洪水時における破堤の防止等の効果がこれと同等以上のものとする。

(堤防の管理用通路)

第4条 河川管理施設構造条例第14条に規定する管理用通路は、次に定めるところにより設けるものとする。ただし、管理用通路に代わるべき適当な通路がある場合、堤防の全部若しくは主要な部分がコンクリート、鋼矢板若しくはこれらに準ずるものによる構造のものである場合又は堤防の高さと堤内地盤高との差が0.6メートル未満の区間である場合においては、この限りでない。

(1) 幅員は、3メートル以上で堤防の天端幅以下の適切な値とすること。

(2) 建築限界は、次の図に示すところによること。

画像

(床止めの設置に伴い必要となる護岸)

第5条 河川管理施設構造条例第21条に規定する護岸は、次に定めるところにより設けるものとする。ただし、地質の状況等により河岸又は堤防の洗掘のおそれがない場合その他治水上の支障がないと認められる場合は、この限りでない。

(1) 床止めに接する河岸又は堤防の護岸は、上流側は床止めの上流端から10メートルの地点又は護床工の上流端から5メートルの地点のうちいずれか上流側の地点から、下流側は水たたきの下流端から15メートルの地点又は護床工の下流端から5メートルの地点のうちいずれか下流側の地点までの区間以上の区間に設けること。

(2) 前号に掲げるもののほか、河岸又は堤防の護岸は、湾曲部であることその他準用河川の状況等により特に必要と認められる区間に設けること。

(3) 河岸(低水路の河岸を除く。以下この号において同じ。)又は堤防の護岸の高さは、計画高水位以上とすること。ただし、床止めの設置に伴い流水が著しく変化することとなる区間にあっては、河岸又は堤防の高さとすること。

(4) 低水路の河岸の護岸の高さは、低水路の河岸の高さとすること。

(床止めの設置に伴い必要となる魚道)

第6条 河川管理施設構造条例第22条の魚道の構造は、次に定めるところによるものとする。

(1) 床止めの直上流部及び直下流部における通常予想される水位変動に対して魚類の遡上等に支障のないものとすること。

(2) 床止めに接続する河床の状況、魚道の流量、魚道において対象とする魚種等を適切に考慮したものとすること。

(可動ぜきの可動部が起伏式である場合における可動部の径間長の特例)

第7条 河川管理施設構造条例第25条第3項に規定する場合における可動部の径間長は、同条第2項に該当する場合を除き、ゲートの直高が2メートル以下の場合は、ゲートの縦の長さと横の長さとの比の値が10分の1となる値(15メートル未満となる場合は、15メートル)以上とすることができる。

(可動ぜきの可動部のゲートに作用する荷重)

第8条 河川管理施設構造条例第26条第4項に規定する貯留水による静水圧の力は、可動ぜきの可動部のゲートと貯留水との接触面に対して垂直に作用するものとし、次の式によって計算するものとする。

P=W0h0

この式において、P、W0及びh0は、それぞれ次の数値を表すものとする。

P 貯留水による静水圧の力(単位 1平方メートルにつき重量トン)

W0 水の単位体積重量(単位 1立方メートルにつき重量トン)

h0 計画たん水位に風による波浪の影響等を勘案し必要と認められる高さを加えた水位から可動ぜきの可動部のゲートと貯留水との接触面上の静水圧の力を求めようとする点までの水深(単位 メートル)

2 河川管理施設構造条例第26条第4項に規定する地震時における可動ぜきの可動部のゲートの慣性力は、可動ぜきの可動部のゲートに水平方向に作用するものとし、次の式によって計算するものとする。

I=WKd

この式において、I、W及びKdは、それぞれ次の数値を表すものとする。

I 地震時における可動ぜきの可動部のゲートの慣性力(単位 1立方メートルにつき重量トン)

W 可動ぜきの可動部のゲートの自重(単位 1立方メートルにつき重量トン)

Kd 第4項に規定する設計震度

3 河川管理施設構造条例第26条第4項に規定する地震時における貯留水による動水圧の力は、可動ぜきの可動部のゲートと貯留水との接触面に対して垂直に作用するものとし、適切な工学試験又は類似の可動ぜきの可動部のゲートの構造計算に用いられた方法に基づき定める場合を除き、次の式によって計算するものとする。

Pd=0.875W0Kd√(H1h1)

この式において、Pd、W0、Kd、H1及びh1は、それぞれ次の数値を表すものとする。

Pd 地震時における貯留水による動水圧の力(単位 1平方メートルにつき重量トン)

W0 水の単位体積重量(単位 1立方メートルにつき重量トン)

Kd 次項に規定する設計震度

H1 計画たん水位から基礎地盤までの水深(単位 メートル)

h1 計画たん水位から可動ぜきの可動部のゲートと貯留水との接触面上の動水圧を求めようとする点までの水深(単位 メートル)

4 可動ぜきの可動部のゲートの構造計算に用いる設計震度は、0.12とする。

5 可動ぜきの可動部のゲートについては、第1項から第3項までに規定するもののほか、必要に応じ、洪水時における動水圧その他のゲートに作用する荷重を計算するものとする。

(可動ぜきの可動部が起伏式である場合におけるゲートの構造)

第9条 可動ぜきの可動部が起伏式である場合におけるゲートの構造の基準は、前条に規定するもののほか、次に定めるところによるものとする。

(1) ゲートの起立時における上端の高さは、計画横断形に係る低水路の河床の高さと計画高水位との中間位以下とすること。ただし、ゲートを洪水時においても土砂、竹木その他の流下物によって倒伏が妨げられない構造とするとき、又は治水上の機能の確保のため適切と認められる措置を講ずるときは、ゲートの起立時における上端の高さを堤内地盤高又は計画高水位のうちいずれか低い方の高さ以下とすることができる。

(2) ゲートの直高は、3メートル以下とすること。ただし、ゲートを洪水時においても土砂、竹木その他の流下物によって倒伏が妨げられない構造とするときは、この限りでない。

(せきの設置に伴い必要となる護岸等)

第10条 第5条及び第6条の規定は、せきの設置に伴い必要となる護岸及び魚道について準用する。この場合において、これらの規定中「床止め」とあるのは、「せき」と読み替えるものとする。

(管理用通路としての効用を兼ねる水門の構造)

第11条 河川管理施設構造条例第38条第2項の管理用通路としての効用を兼ねる水門の構造は、次に定めるところによるものとする。ただし、管理用通路に代わるべき適当な通路がある場合は、この限りでない。

(1) 管理橋の幅員は、水門に接続する管理用通路の幅員を考慮した適切な値とすること。

(2) 管理橋の設計自動車荷重は、20トンとすること。ただし、管理橋の幅員が3メートル未満の場合は、この限りでない。

(水門又は門の設置に伴い必要となる護岸)

第12条 河川管理施設構造条例第39条において準用する河川管理施設構造条例第21条に規定する護岸のうち準用河川又は水路(河川及び準用河川を除く。)を横断して設ける水門又は門の設置に伴い必要となるものは、次に定めるところにより設けるものとする。ただし、地質の状況等により河岸又は堤防の洗掘のおそれがない場合その他治水上の支障がないと認められる場合は、この限りでない。

(1) 水門が横断する準用河川に設ける護岸については、第5条各号の規定を準用する。この場合において、同条第1号及び第3号中「床止め」とあるのは「水門」と、同条第1号中「上流側」とあるのは「当該水門が横断する準用河川の上流側」と、「下流側」とあるのは「当該水門が横断する準用河川の下流側」と読み替えるものとする。

(2) 水門又は樋門が横断する河岸又は堤防に設ける護岸は、当該水門及び門の両端から上流及び下流にそれぞれ10メートルの地点を結ぶ区間以上の区間に設けるものとし、その高さについては、第5条第3号及び第4号の規定を準用する。この場合において、同条第3号中「床止め」とあるのは「水門又は門」と読み替えるものとする。

(取水塔の設置に伴い必要となる護岸)

第13条 河川管理施設構造条例第45条において準用する河川管理施設構造条例第21条に規定する取水塔の設置に伴い必要となる護岸は、地質の状況等により河岸又は堤防の洗掘のおそれがない場合その他治水上の支障がないと認められる場合を除き、取水塔の上流端及び下流端から上流及び下流にそれぞれ取水塔と河岸又は堤防との距離の2分の1の距離の地点を結ぶ区間以上の区間に設けるものとし、その高さについては、第5条第3号及び第4号の規定を準用する。この場合において、同条第3号中「床止め」とあるのは、「取水塔」と読み替えるものとする。

(橋面)

第14条 河川管理施設構造条例第48条第2項の規則で定める橋の部分は、地覆その他流水又は波浪が橋を通じて準用河川外に流出することを防止するための措置を講じた部分とする。

(橋の設置に伴い必要となる護岸)

第15条 河川管理施設構造条例第49条第1項において準用する河川管理施設構造条例第21条に規定する橋の設置に伴い必要となる護岸は、次に定めるところにより設けるものとする。ただし、地質の状況等により河岸又は堤防の洗掘のおそれがない場合その他治水上の支障がないと認められる場合は、この限りでない。

(1) 河岸又は堤防に橋台を設けるときは、橋台の両端から上流及び下流にそれぞれ10メートルの地点を結ぶ区間以上の区間に設けること。

(2) 護岸の高さについては、第5条第3号及び第4号の規定を準用する。この場合において、同条第3号中「床止め」とあるのは、「橋」と読み替えるものとする。

(管理用通路の保全のための橋の構造)

第16条 河川管理施設構造条例第50条に規定する管理用通路の構造に支障を及ぼさない橋(取付部を含む。)の構造は、管理用通路(管理用通路を設けることが計画されている場合は、当該計画されている管理用通路)の構造を考慮して適切な構造の取付通路その他必要な施設を設けた構造とする。ただし、管理用通路に代わるべき適当な通路がある場合は、この限りでない。

(適用除外の対象とならない区域)

第17条 河川管理施設構造条例第51条第1項の規則で定める要件に該当する区域は、橋の設置地点を含む一連区間における計画高水位の勾配、川幅その他準用河川の状況等により治水上の支障があると認められる区域とする。

(治水上の影響が著しく小さい橋)

第18条 河川管理施設構造条例第51条第1項の規則で定める橋は、次に掲げるものとする。

(1) 高水敷に設ける橋で小規模なもの

(2) 低水路に設ける橋で可動式とする等の特別の措置を講じたもの

(小準用河川の特例)

第19条 河川管理施設構造条例第59条に規定する準用河川に設ける河川管理施設等については、河川管理上の支障があると認められる場合を除き、次に定めるところによることができる。

(1) 堤防の天端幅は、計画高水位が堤内地盤高より高く、かつ、その差が0.6メートル未満である区間においては、計画高水流量に応じ、次の表の右欄に掲げる値以上とすること。

計画高水流量(単位 一秒間につき立方メートル)

天端幅(単位 メートル)

1

50未満

2

2

50以上100未満

2.5

(2) 堤防の高さは、計画高水位が堤内地盤高より高く、かつ、その差が0.6メートル未満である区間においては、計画高水流量が1秒間につき50立方メートル未満であり、かつ、堤防の天端幅が2.5メートル以上である場合は、計画高水位に0.3メートルを加えた値以上とすること。

(3) 堤防に設ける管理用通路は、川幅が10メートル未満である区間においては、幅員は、2.5メートル以上とし、建築限界は、次の図に示すところによること。

画像

(4) 伏せ越しについては、河川管理施設構造条例第56条中「20メートル」とあるのは、「10メートル」と、「2メートル」とあるのは、「1メートル」と読み替えて同条の規定を適用すること。

この規則は、平成25年4月1日から施行する。

宝塚市準用河川に係る河川管理施設等の構造の技術的基準を定める条例施行規則

平成25年3月29日 規則第20号

(平成25年4月1日施行)