児童(じどう)の権利条約(けんりじょうやく)

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ID番号 3000056 更新日  2022年3月2日

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条約(じょうやく)の意義(いぎ)

世界(せかい)には、貧困(ひんこん)、飢(う)え、武力紛争(ぶりょくふんそう)、虐待(ぎゃくたい)などでひどい状態(じょうたい)に置(お)かれ、苦(くる)しんでいる子(こ)どもが数多(かずおお)くいます。この条約(じょうやく)は各国(かっこく)がこうした現実(げんじつ)に目(め)を向(む)け、子どもの人(ひと)としての権利(けんり)や自由(じゆう)を尊重(そんちょう)し、子どもに対(たい)する保護(ほご)と援助(えんじょ)を促進(そくしん)することを目指(めざ)しています。

対象(たいしょう)

「18才(さい)未満(みまん)のすべての子(こ)ども」を対象(たいしょう)とします。(第(だい)1条(じょう))

国連(こくれん) 子(こ)どもの権利条約(けんりじょうやく)

第(だい)2条(じょう) 差別(さべつ)の禁止(きんし)

差別やいじめは絶対(ぜったい)いけないよ

国(くに)は、「子(こ)どもたちがどんな差別も絶対に受(う)けないよう」守(まも)っていくことを世界(せかい)に約束(やくそく)したんだ。
だから、肌(はだ)の色(いろ)や言葉(ことば)や宗教(しゅうきょう)がみんなと違(ちが)うとか、どんな家(いえ)に生(う)まれたとか、家が貧(まず)しいとか、身体(からだ)が不自由(ふじゆう)だからとか、男(おとこ)だから女(おんな)だからとかいって、私(わたし)たちや家族(かぞく)の人(ひと)をいじめたり、からかったりする人がいたら、国は、「差別やいじめは絶対いけない」と言(い)ってみんなを守っていく義務(ぎむ)があるんだ。

第3条 子(こ)どもの最善(さいぜん)の利益(りえき)

何(なに)が一番(いちばん)子(こ)どもにとって幸(しあわ)せか、よく考(かんが)えて

子どもたちのために大人(おとな)が子どものことを決(き)めるときは、子どもにとって一番いいと思(おも)う方法(ほうほう)をとっていくよ。大人の勝手(かって)な考えで決めてはいけないんだ。
子どもをやむをえず施設(しせつ)などに保護(ほご)してもらう場合(ばあい)でも、本来(ほんらい)子どもの面倒(めんどう)を見る責任(せきにん)のある親たちの事情(じじょう)を十分(じゅうぶん)に考えて決める必要(ひつよう)があるんだ。国も子どもたちの世話(せわ)をする施設や設備(せつび)が良(よ)いかどうかよく監督(かんとく)していく義務(ぎむ)があるんだ。

第4条 生命(せいめい)への権利(けんり)、生存(せいぞん)、発達(はったつ)の確保(かくほ)

かけがえのない命(いのち)、大切(たいせつ)に育(そだ)てて

すべての子(こ)どもに生(い)きていく権利(けんり)があるんだ。生きている値打(ねう)ちがあるんだ。だから大人(おとな)たちは、子どもたちが生きていくために、育(そだ)っていくために、一生懸命(いっしょうけんめい)に頑張(がんば)っていかなくてはならないんだ。

第5条 親(おや)その他の者の指導(しどう)の尊重(そんちょう)

親(おや)の責任(せきにん)・義務(ぎむ)

この条約(じょうやく)によって認(みと)められている子(こ)どもたちの権利(けんり)を守(まも)っていくために、親(おや)たちは子どもの成長(せいちょう)の程度(ていど)に応(おう)じて、そのときに一番(いちばん)いいと思うアドバイスなどして子どもを導(みちび)いて下さい。親にはそうする責任(せきにん)と権利(けんり)及び(および)義務(ぎむ)があります。国もそれを尊重(そんちょう)します。

第12条・13条 意見表明権(いけんひょうめいけん)・表現(ひょうげん)・情報(じょうほう)の自由(じゆう)

意見(いけん)を言おうよ、表現(ひょうげん)しようよ、勇気(ゆうき)を出(だ)して

子(こ)どもだって自分(じぶん)の意見(いけん)を持(も)てるような年齢(ねんれい)になったら、自分に関係(かんけい)のあることなら何(なん)だって自由に自分の意見を言えるんだ。こうしてほしいとか、そうしてほしくないとか、聞(き)いてもらえる機会(きかい)を作(つく)ってもらえるんだよ。それに子どもでも自分の意見を作文(さくぶん)とか作品(さくひん)などで発表(はっぴょう)したっていいんだ。でも、友だちや関係のない人の迷惑(めいわく)になるようなことはいけないよ。
大人(おとな)は、子どもたちの意見を聞いてもう一度(いちど)よく考えてほしいんだ。

第14条 思想(しそう)・良心(りょうしん)・宗教(しゅうきょう)の自由(じゆう)

心(こころ)のなかみ、とりあげないで

子(こ)どもだって自分(じぶん)の考(かんが)えがあるんだ。大人(おとな)も応援(おうえん)するよ。自分が考えている信念(しんねん)や、正(ただ)しいと思う自分の良心(りょうしん)に正直(しょうじき)であっていいし、信(しん)じている宗教が皆(みんな)と違(ちが)っていてもかまわないんだ。でも、その考えや行為(こうい)が友(とも)だちの心を傷(きず)つけたり、たくさんの人たちに大変(たいへん)な迷惑(めいわく)をかけることはいけないんだ。だから判断(はんだん)に迷(まよ)ったら家族(かぞく)の人によく相談(そうだん)してみよう。

第15条 結社(けっしゃ)・集会(しゅうかい)の自由(じゆう)

集(あつ)まろうよ、楽(たの)しいよ

子(こ)どもだって、みんなと話(はな)し合(あ)うためとか何(なに)かをするために集(あつ)まってもいいんだ。でも暴力(ぼうりょく)を振(ふ)るうためとか何か悪(わる)いことをするためとか、他の人に迷惑(めいわく)をかけるような集まりはいけないんだよ。それ以外(いがい)ならいろいろなグループやクラブを作(つく)ってみんなのために活動(かつどう)しようよ。

第16条 プライバシー・通信(つうしん)・名誉(めいよ)の保護(ほご)

守(まも)ってよ、私(わたし)のプライバシー

子(こ)どもにだって他人(たにん)に知(し)られたくない自分(じぶん)の秘密(ひみつ)があるはず。家(いえ)での生活(せいかつ)のこと、家族(かぞく)のこと、身体(からだ)のこと。日記(にっき)とか手紙(てがみ)とかが他人(たにん)に勝手(かって)に見(み)られたり、言(い)いふらされたりしたらどんな気持(きも)ちがするだろう。ありもしないことを言われて仲間(なかま)はずれにされたらどんなにくやしいだろうか。そんなことは許(ゆる)されないことなんだよ。君(きみ)たちも、他人の日記や手紙を勝手に見てはいけないんだよ。これはとっても大切(たいせつ)なルールだから守っていこう。

第18条 親(おや)の第一次的養育義務(だいいちじてきよういくぎむ)と国(くに)の援助(えんじょ)

お父(とう)さん、お母(かあ)さん!子(こ)どものこと一番(いちばん)に考(かんが)えてね

子どもにとって誰(だれ)が何(なに)と言(い)おうとお父さんお母さんが頼(たよ)りなんです。保護者(ほごしゃ)として「子どもにとって一番いいことはなんだろう」ということをまず考えて育(そだ)てて下さい。国(くに)も、積極的(せっきょくてき)に保護者(ほごしゃ)の養育(よういく)を助(たす)けていきます。

第19条 親(おや)による虐待(ぎゃくたい)・放任(ほうにん)・搾取(さくしゅ)からの保護(ほご)

いけないよ!暴力(ぼうりょく)での解決(かいけつ)は

親(おや)だからといっても、むやみに子(こ)どもの体(からだ)や心(こころ)を傷(きず)つけたり、むごい行(おこな)いをしたり、無責任(むせきにん)に放置(ほうち)したりしてはいけないんだ。先生(せんせい)だって子どもをたたいたり、暴力(ぼうりょく)を振(ふ)るうことはいけないんだ。子ども同士(どうし)だって同(おな)じだよ。

第23条 障碍児(しょうがいじ)の権利(けんり)

障碍(しょうがい)があってもみんなで参加(さんか)しようよ

心(こころ)や身体(からだ)に障碍(しょうがい)がありハンディキャップのある子(こ)どもたちにも、みんなと一緒(いっしょ)に楽(たの)しい社会生活(しゃかいせいかつ)に参加(さんか)する権利(けんり)があるんだ。
ハンディキャップのある子(こ)どもたちがみんなと一緒(いっしょ)に楽(たの)しく参加できるよう相手(あいて)の身(み)になってみんなで知恵(ちえ)をだしあおうよ。
地域(ちいき)の行事(ぎょうじ)や体育大会(たいいくたいかい)とか、文化祭(ぶんかさい)とか修学旅行(しゅうがくりょこう)とかみんなで参加して、いっぱいいっぱい楽しい思(おも)い出(で)づくりをしようよ。

第28条 教育(きょういく)への権利(けんり)

勉強(べんきょう)したいよ、正(ただ)しく導(みちび)いて

子(こ)どもたちは、教育(きょういく)を受(う)ける権利(けんり)があるんだ。国(くに)は、小学校(しょうがっこう)と中学校(ちゅうがっこう)の教科書(きょうかしょ)は無料(むりょう)にして、みんなが安心(あんしん)して学校(がっこう)にいけるようにしているんだ。
世界中(せかいじゅう)には、貧(まず)しくて学校(がっこう)に行けずに字(じ)の読(よ)めない子どもたちがいっぱいいるんだ。日本(にほん)は、そんな国をもっと応援(おうえん)しなくちゃならないんだよ。

条約(じょうやく)のあゆみ

条約名(じょうやくめい) 条約(じょうやく)の内容(ないよう)
1945年 「国際連合憲章(こくさいれんごうけんしょう)」 第ニ次世界大戦(だいにじせかいたいせん)が終(お)わり、世界(せかい)の人々(ひとびと)の平和(へいわ)と自由(じゆう)を保障(ほしょう)する。
1948年 「世界人権宣言(せかいじんけんせんげん)」 世界(せかい)すべての人の尊厳(そんげん)と平等(びょうどう)の権利(けんり)を保障(ほしょう)する。母(はは)と子(こ)の「特別(とくべつ)の保護(ほご)と援助(えんじょ)を受ける権利(けんり)」も保障(ほしょう)。
1959年 「児童(じどう)の人権(じんけん)に関する宣言(せんげん)」 国際連合(こくさいれんごう)が子(こ)どもの人権(じんけん)について特別(とくべつ)に規定(きてい)した全10条からなる宣言(せんげん)を行う。
1966年 「国際人権規約(こくさいじんけんきやく)」 基本的人権(きほんてきじんけん)の保障(ほしょう)へと法的拘束力(ほうてきこうそくりょく)を強める。
1979年 「国際児童年(こくさいじどうねん)」 子(こ)どもの権利(けんり)が守られているかどうか国際的(こくさいてき)に確認(かくにん)し合い、発展(はってん)させていく運動(うんどう)。
1989年 「児童(じどう)の権利(けんり)に関する条約(じょうやく)」(子どもの権利条約(けんりじょうやく))

子(こ)どもの人権(じんけん)に関する世界最初(せかいさいしょ)の国際的(こくさいてき)な条約(じょうやく)。

1994年 日本「児童(じどう)の権利(けんり)に関する条約(じょうやく)」を批准(ひじゅん) 日本もこの条約(じょうやく)を批准(ひじゅん)し、すべての子(こ)どもの人権(じんけん)を尊重(そんちょう)していくことを確認(かくにん)。

スクールカウンセラーへの相談(そうだん)

宝塚市(たからづかし)の全中学校(ぜんちゅうがっこう)と小学校(しょうがっこう)6校にスクールカウンセラーが配置(はいち)されています。臨床心理士(りんしょうしんりし)の資格(しかく)をもった「心(こころ)の専門家(せんもんか)」です。子(こ)どもの心の相談等、悩み事(なやみごと)があれば秘密厳守(ひみつげんしゅ)しますので相談してください。

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